功利主義は、イギリスの哲学者ジェレミー・ベンサム(Jeremy Bentham, 1748-1832)らが考案した倫理学の理論(規範理論)であり、「最大多数の最大幸福」を目指す考え方で知られる。
最大多数の最大幸福とは、行為の影響によって関係者にもたらされる利益や不利益(幸福や不幸)を合算した時、利益の値が最大となる行為を最善とする考え方である。

ただし、私たちは行為の影響を考える際に、得てして人間以外の生きものを「関係者」の枠から外してしまう。動物たちへの影響を考えると、行為の善悪が全く変わってくることが多い。

ベンサムや、その思想を受け継ぐピーター・シンガーらの思想で重要な点は、利害を経験する動物たちを「関係者」に含めたことである。このアプローチは「利益に対する平等な配慮」と呼ばれ、動物倫理学における基礎理論の一つとなる。
