畜産物の生産は温室効果ガスの排出や資源の浪費に加え汚染問題も引き起こす。
第一に、動物飼料の栽培では、農薬の大量使用によって土壌や水質の汚染が起こる。南米では特に、グリホサート系の強い農薬毒性の影響によって、人々の障害が発生している。加えて、飼料作物の多くは遺伝子組み換え作物(GMO)であり、その種子が飛散することで他の作物や野生植物の遺伝子汚染を引き起こす。
第二に、動物の飼養では、密飼いされる動物を生かすために抗生物質や殺虫剤が用いられ、多剤耐性菌の発生を促す。さらに、アンモニアを含む動物たちの糞尿は環境中へ流れ出し、大気汚染、土壌汚染、および周囲の水域を酸欠にする富栄養化を引き起こす。
第三に、畜産物の加工段階では、消毒剤や洗浄剤、および他の様々な化学物質が使われ、排水による水質汚染が生じる。

畜産物の生産は、世界の人々の健康と、生態系を形づくる動植物の生存を、ともに脅かしている。それは人権、環境、動物倫理の全てに係る問題である。
